【2008年4月】
●クローバーフィールド/HAKAISHA
●船、山にのぼる
●つぐない
【4月続き】
●フィクサー
●パラノイド・パーク
●大いなる陰謀
●ラフマニノフ ある愛の調べ
【4月続きその2】
●ブラックサイト
●譜めくりの女
【4月続きその3】
●ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
●さよなら。いつかわかること
●NEXT -ネクスト-
●紀元前1万年
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●『ブラックサイト』★★半
(2008/米/1時間40分)4月12日公開 |
監督:グレゴリー・ホブリット
出演:ダイアン・レイン
ビリー・バーク
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これは予想を超えて上出来のサイコ・サスペンス。
殺人場面をネットで公開し、アクセス数が増えるほど死が早まるという残虐なサイトが出現、次々と犠牲者が衆目にさらされて行く、という設定がまず不気味。
ダイアン・レイン演じるサイバー犯罪専門のFBI特別捜査官が、犯人と対決する。
その展開は、意表をつく新味もあって充分に面白いのだが、ただ、犯人の側に意外な動機があって、それがけっこう理性的なものなので、犯行の狂気じみた性格とはちょっと乖離を感じさせ、ここは思いっ切りサイコ野郎な異常者で通したほうが良かったのではないか、とも思わせる。
微細な点で気になったのは2番目の殺人で、手足をセメントで固定された犠牲者の周りを光熱ランプがぎっしりと取り囲み、アクセス数が増えるたびに点灯して行ってやがて焼き殺され
てしまう、という仕組みなのだが、これは相当に電力を消費し、一般家庭としては異常なメーター数値を示すはずだから、その辺から捜査すれば犯行現場をかなり絞り込めるだろうに、どうしてそうしないのか、やや疑問を感じる。
ただ、そのくらいは瑕疵として、ダイアン・レインの好演ともども、娯楽映画としては充分なレヴェルに達していることは確か。
(原題:UNTRACEABLE)
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