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【2005年7月】
●宇宙戦争
●スター・ウォーズ Ep: 3 シスの復讐
●戦国自衛隊 1549
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●宇宙戦争 ★★半
(2005・米) |
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・クルーズ
ダコタ・ファニング
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H.G.ウェルズの原作では明確に火星人の侵略となってるけど、19世紀ならいざ知らず、この映画化では舞台を現代に置き換えてるので、どこから来た宇宙人かはさすがに触れていない。
それ以外はおおむね原作通りで、地上の細菌にやられて自滅しちゃうという結末も同じ。
だから、惑星間飛行が出来るほどの科学力を持った宇宙人が、どうしてそれくらいのリサーチをしてから侵略して来ないのか、という根本的な疑問は残ったままである(笑)。
更にここでは、それに輪を掛けて、宇宙人があらかじめ地下にトライ・ポッドを隠しておいて、落雷と一緒に飛んできてそれに乗り込んだ、という、よく解らない仕掛けの説明になっているので、上記の疑問は余計に募る。
観た後の印象は『インディペンデンス・デイ』に近いが、あれがかなり能天気な映画だったのに較べ、これはずっと暗い。そこには、多くの批評が指摘しているように、9・11の陰が色濃く投影されている。侵略が始まり、ほうほうのていで家に逃げ帰ったトム・クルが、白い粉塵だらけになっているのを見て、あの日のNY市民を連想しないわけにはいかないだろう。
ほんのちょっとだけ顔を見せる宇宙人は、おぞましさ一辺倒でなくどこか可愛げもあって、そこら辺はやはりスピルバーグらしいところ。
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●スター・ウォーズ Ep: 3 シスの復讐 ★★★
(2005・米) |
監督:ジョージ・ルーカス
出演:ユアン・マクレガー
ヘイデン・クリステンセン
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全6部作がようやく完結。と言っても、シリーズの結末自体は第3作目の『ジェダイの復讐』でとっくについているので、ここではジグソー・パズルの途中の穴がやっと埋まってすっきりした、という感じだ。
今作の眼目は、アナキンが如何にして暗黒面に落ち、ダース・ベイダーとなったか、なのだが、その動機も経緯も、そんなに言うほど深いものじゃないので、このシリーズのファン以外はちょっと醒めて見てしまうのは、致し方ないだろう。
所詮スペース・オペラ、と言ってしまえばそれまでだが、しかし、父子対決を始め、なかなか骨太な寓意が全体に込められている点は、評価できるところ。
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●戦国自衛隊 1549 ★★
(2005・角川映画 他) |
監督:手塚昌明
出演:江口洋介、鈴木京香
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これは、駄作とまでは言わないまでも、かなりの期待外れだ。
まず、登場人物が悉く類型的で、深みが無いのが致命的。
お話も元々荒唐無稽だが、この改変は更に輪を掛けて「あり得ない」と思わせるので、むしろ前作のほうが、CGの無いぶん特撮は素朴だったけど、小賢しさも無くて良かった。
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