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【2005年1月】
●ターミナル
●ゴジラ ファイナル・ウォーズ
●エイリアンvsプレデター
●キス・オブ・ライフ
●キス・オブ・ライフ
●春の祭典 ダンス・パフォーマンス篇&オーケストラ演奏篇
●ジョゼと虎と魚たち
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●ターミナル(2004・米)★★半
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監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・ハンクス、
キャサリン・ジータ・ジョーンズ
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スピルバーグのコメディとしては、ちょっと違う味わいもあるなと思ったら、原案に『ガタカ』『シモーヌ』のアンドリュー・ニコルの名前が。道理で…。
JFK空港の巨大なターミナル・ビル内部を、そっくりセットに組んでしまうスケールは凄い。
お話としては、心暖まるヒューマンな所を売りにしてるが、NYを舞台にしたからはジャズじゃなきゃ、とばかり、ジャズ・ファンが喜ぶ結末もあって、それなりに楽しめる。
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●ゴジラ ファイナル・ウォーズ(2004・東宝)★ |
監督:北村龍平
出演:松岡昌宏、菊川怜
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シリーズ50周年にして最終作ってことで、ハリウッド仕込みの北村龍平の起用とあって、一応観に行ったけど、なんとも陳腐で幼稚な作りに、思わず目を覆いたくなったこと2度、3度…(笑)。
基本的に、怪獣の着ぐるみのプロレスごっこであり、そのチープでローテクな特撮をめまぐるしい編集テクニックの駆使でなんとか見せようという努力は認めるものの、これが邦画SFの代表として世界に出るんだから、冷や汗ものです。
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●エイリアンvsプレデター(2004・米)★半 |
監督:ポール・W.S.アンダーソン
出演:サナ・レイサン、ラウル・ボヴァ
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20世紀フォックスの2大クリーチャー・シリーズを対決させちゃうという、いかにもネタ切れの企画。同工異曲に『フレディvsジェイソン』なんてのもあったっけ。
それにしても、10年もかけて多くのアイデアを没にした挙句のシナリオがこれとは、ちとお寒い。
結局のところ、どっちのシリーズも第1作が一番よかった、ってことを確認する結果でした。
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●キス・オブ・ライフ(2003・英・仏)★★★ |
監督:エミリー・ヤング
出演:ピーター・ミュラン、
インゲボルガ・ダプコウナイテ
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女流監督エミリー・ヤングの長編第1作で、とても味わい深い佳作に仕上がっている。
ケン・ローチの『マイ・ネーム・イズ・ジョー』以来、大ファンになったピーター・ミュランが主演とあって、予告を観た時から楽しみにしていたけど、期待以上の出来。
ただ、個々のシーンは深深と迫って来るんだけど、全体の流れがやや遅滞気味で、同じ所で足踏みしてるようなもどかしさを覚えるのは、題材の性格もあって仕方ないところか…。
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●春の祭典 ダンス・パフォーマンス篇&オーケストラ演奏篇(2004・独)★★★ |
監督:トマス・グルベ 他
出演:ラトル指揮/ベルリン・フィル、
250人の子供たち
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本編の『ベルリン・フィルと子供たち』では短かすぎて物足りなかった実際の舞台の本番演技を、ノーカットで全曲そのまま見せてくれる、姉妹篇。
この曲のバレエは、ベジャール振りつけの舞台で2度観たけど、あの鮮烈な抽象性の高みに較べると、これはもっと具象的で解りやすい演出。ただ、骸骨の頭がそのまま出て来るあたりは、具体的過ぎて陳腐ぎりぎりか。
素人の子供たちが懸命に踊るさまは、単なる教育効果以上に創造の歓びを感じさせ、日本でもこの種の試みがあれば、ニートだ、引きこもりだと懸念される問題も、少しは違ってきたのでは、と思わせる。
『オーケストラ演奏篇』のほうは、ラトル/ベルリン・フィルがサントラ盤用に「春の祭典」をレコーディングする一部始終を、そのままヴィデオ収録したもの。
とにかく、ベルリン・フィルがストラヴィンスキーを演奏すること自体が稀で、レコーディングもたぶんカラヤン以来ではないか?
どこまでがラトルの解釈で、どこまでがベルリン・フィルの特性なのかは微妙だけど、重心が低くテムポの遅い演奏は重厚極まるもので、楽員たちは自信に満ちた表情で弾きこなし、オケの威力をまざまざと聴かせる。
ただ、こういう「春祭」は好みの分れるところでもあり、ある種の繊細なファンタジィが薄れるという不満を持つ人もいるだろうが…。
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●ジョゼと虎と魚たち(2003・日本)★★半 |
監督:犬童一心
出演:妻夫木聡、池脇千鶴
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2004年にちょっと話題になった邦画だけど、暮れにあったチャリティー上映でやっと観た。
池脇千鶴ちゃんも妻夫木聡も、俳優はよくやってるし、シナリオもユニークで面白い。
ただ、お話しの展開にもうひとつ次元の上向くような意外性も欲しいところで、★半分減点。
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