トップメインウェブマガジン月と月暦月の基礎データ(月の科学)月の満ち欠け>月と天体ショー

月と月暦

月の基礎データ

・月を科学する
・月の起源説
・巨大衛星
・月の基礎データ
・月の動き
(月の公転軌道・月の傾き)
・月の自転
・月は遠ざかっている

月の満ち欠け
・月の満ち欠けの原理
・月の満ち欠けとその和名
・月齢と月の満ち欠けについて
月が見える方向
・夕暮れ頃に見える月
・夜明け頃に残る月
●月のいろいろ
・冬至の頃の満月の高度
・春三日月と秋三日月
・地求照
・月の時間
月と天体ショー
・日食と月食
・日月食とサロス周期

月の潮汐力
・潮汐力の神秘(潮流)
・潮汐力の神秘(干満差)
潮汐力の神秘(タイダル・ボア)
・タイダル・ボアと津波
潮汐力の奥深さ
・月の潮汐力と自転軸
・火山と潮汐力
・潮汐力と海の浄化作用
・月のリズム
潮汐力と釣果
潮汐力と潮干狩り

月と季節の暦(旧暦カレンダー)
月と季節の暦(バックナンバー)
月暦手帳(旧暦手帳)
●志賀勝先生の<月の三部作>

月と天体ショー

 月は約29.53日かけて、劇的な満ち欠けを繰り返し、地球照など私たちに様々な様相を見せてくれますが、月が織りなす天体ショーの中で最たるものといえば月食や日食でしょう。中世以前では、日月食は、時として政治を左右したとも言われ、為政者にとっては特に日食がいつ起こるかは大切な情報であったようです。神話に取り込まれた天の岩戸や、平安京の大恩赦、源平盛衰記に出てくる日食の逸話など探せばもっともっとあるでしょう。古代中国の天文官にいたっては日食の予報は首をかけ、命を賭した仕事だったそうです。

□トピックス

●2012年5月21日(旧暦四月一日)金環日蝕=九州南部、四国南部、近畿南部、関東で見られる。

●2011年12月10日(旧暦十一月十六・十七日)皆既月蝕=日本の全国で見られる。
●2011年6月2日(旧暦五月一日)部分日蝕=中国地方と近畿地方の一部、中部地方北部、東北地方でみられる
●2011年6月16日(旧暦五月十五日)皆既月蝕=日本全国で月入帯蝕。皆既の状態のまま月が沈む。

●2010年12月21日(旧暦十一月十六日)皆既月蝕(月出帯蝕)
●2010年9月24日(旧暦八月十七日) 金星最大光度
●2010年6月26日(旧暦五月十五日) 19時16分〜22時(中央標準時)まで全国で部分月食
●2010年5月16日(旧暦四月三日) 金星と月が大接近 「日没後間もなく、三日月が、金星を連れて浮かんでいた」との報告がありました。地球照も見えたという方もありましたが、残念ながら観測できませんでした。

●2009年7月22日(旧暦六月一日) 皆既日蝕=46年振りに日本で観測することができました。日蝕や月蝕などの詳細は国立天文台のホームページで詳しく知ることができるので、是非参照してください。次ぎに、日本で皆既日食が見られるのは26年先となっています。
 今回の皆既日食の特徴は、皆既継続時間が6分44秒という長さにありました。観測できる地域は、奄美、屋久島、トカラ列島、北硫黄島、硫黄島などとなっていましたが、あいにくの天候で観測できない地域も多くありましたが、皆既の瞬間に、暗黒に包まれ気温がサーと下がった感覚もそれはそれで感動があったという声が多く聞かれました。

日食

 日食は新月の時、太陽、月、地球の順に一直線に並び、月の影が届く限られた地域で見ることができます。金環食になるか皆既日食になるかは月と地球、太陽の距離の差にあります。太陽を回る地球の公転軌道も月が地球の周りを回る軌道も楕円を描いているからです。最も影響を及ぼすのが月と地球との距離です。

◆皆既日食

 月が近地点近くにある場合は月の見かけの大きさは太陽より大きくなり皆既食になります。
 中心食に入る直前にダイヤモンドリングが現れ、皆既日食に入ります。皆既日食に入ると辺りは闇になり、気温も下がります。黒い太陽の周りには真珠色のコロナが広がりますが、皆既の状態は長くて七分程度です。


◆金環日食

 月が遠地点近くにいる時、月の見かけの大きさは太陽より小さくなり、月はすっぽりと太陽の中に収まり金環食になります。中心食に入る直前に太陽は細いC型になり、両端が伸びリング状になります。太陽がリング状に見えているので、辺りは闇にならず、薄暗くなる程度です。数分後にリングが切れ金環食が終わります。


◆金環皆既日食

 月と太陽の見かけ上の大きさが同じの場合は金環皆既日食となります。なかなか見ることのできない食ですが、真珠の首飾りと呼ばれているようです。中心食の瞬間月の縁の谷間から太陽光がもれそれが真珠の首飾りに見えることからきています。

◆部分日食

 部分日食は比較的広範囲に起こり、国内でも10年間に何度か見ることができます。

月食

 月食が起こる場合は必ず満月の日になります。地球の本影に月がかかった時に月食となります。月食はその時、月が見えている地域ならどこでも同じ欠け方をします。月が完全に隠れる場合を皆既月食といい、部分的に欠けることを部分月食といいます。

◆皆既月食

 月が完全に本影に入った時、皆既月食になります。月食は肉眼でも楽しむことができ、オペラグラス程度でも欠け具合を充分に観測できます。皆既の状態は最大で1時間40分続きますが、完全に見えなくなるわけではなく赤黒く見えます。これは夕焼けの色が入り込むためといわれています。


その他珍しい日月食

◆入帯食と出帯食

食になったまま月の入りや日の入りしてしまう日食や月食を日入帯食、月入帯食と呼びます。同様に、食になったまま日の出や月の出になることを日出帯食、月出帯食といいます。

日月食とサロス周期


●黄道と白道

 地球は太陽の周りを一年かけて一周していますが、地球から見ると太陽は地球の周りを一周しているように見えます。この天空上の見かけの動きを黄道と呼びます。一方月が地球を一周する時に通る天空上の動きを白道と呼びます。
 黄道と白道は約5.2度傾いています。太陽は一年で黄道を一周し、白道との交点を年に2回通過します。この間に月が交点付近で新月になると日食が起こり、満月であれば月食が起こります。
簡単に言ってしまえば、新月の日に太陽、月、地球の順に並ぶと日食がおこるということになります。同じ原理で、満月の日に太陽、地球、月の順で並ぶと月食が起こります。

天球図


●サロス周期

 サロス周期とは日月食が、約18年11日と8時間ごとに繰り返すという周期です。
 月が朔(新月)になってから次の朔までが一朔望月で、29.5305日。
 太陽が黄道と白道の交点を通過してから再び交点に戻る期間を一食年といい、356.62日。
 月が地球に最も近づいてから次に近づくまでの一近点月が、27.5545日。
 これらの周期の最小公倍数が223朔望月=19食年=239近点月で、これがサロス周期となります。サロス周期には約8時間という端数がつき、この間に地球は120度自転するので、日月食は経度で120度西の位置で同じような日月食を観測することができる、ということになります。


月の満ち欠け月が見える方向月と天体ショー





●プライバシーポリシー

ホーム出版編集・DTP自費出版古書GraphicデザインWebマガジンProfileネットワーク携帯サイトSitemap



Copyright(C) 1992-2005 Ganshodo-shuppan All Rights Reserved.